例えば、仲直りしたくて買ったショートケーキが無駄になってしまったとき。
例えば、たくさん食べる姿が見たくて作った青椒肉絲が残ってしまったとき。
わたしはとても馬鹿で、滑稽で、なんだかとても恥ずかしい。
黙ってしまうのはわたしがわたしを守ってあげたくて。せめてわたしだけはわたしを肯定してあげたいんだよ。それもあまりに幼稚。わかっているけど。
どうか、白を黒で塗り固めないでほしい。
黒い点からどんどん染みが広がって、抗うまでもなくどうせいつかは裏も表も黒になってしまうのに。いまだけは、ひとかけらだけでも。